人の頭の中って予想はできてもハッキリ読めないだけに、「こうは言ってるけど、ホントのところはどうなんだろ・・・」という気持ちになるときありますよね。
手がかりがあればいいのですが、そうでない場合は、とりあえずは相手を信じるしかないときも。
今回はこういった場面で使える英語イディオム「give 〜 the benefit of the doubt」を紹介します。
「give 〜 the benefit of the doubt」の意味と使い方
give 〜 the benefit of the doubt
(ギヴ・ザ・ベネフィッタ・ザ・ダウト)
= 〜をとりあえず信じる
「直訳:〜に疑いの恩恵を与える」
*benefit = 恩恵、利益
*doubt = 疑い
*「benefit of(ベネフィット・オヴ)」はスムーズにつなげると「ベネフィッタ」のように発音されます。
「give 〜 the benefit of the doubt」は、「誰かが言っていることをとりあえず信じる」を意味します。
間違っていたり嘘の可能性もあるけれど、情報や証拠不十分で真相が分からないため、それが本当だと今は受け入れるかんじ。
あとあと、真実でなかったって判明するかもしれないけど、「今のところはとりあえず」ってのがポイントですね^^
直訳では「〜に疑いの恩恵を与える」となりますが、これは「『疑いにとどめておく』という恵みを相手に与えてあげる」ってことになります。
嘘なんじゃないかと感じる中でも、とりあえずは本当なんだろうと信じるのですから、つまりは「相手にとって都合のいい想定(利益となること)」をしているわけですね。
「嘘だろ」って決めつけて責めたり怒ったりするんじゃなくて、「キミの言ってること100%は信じてないけど、嘘だっては言わないよ」ってスタンスだね♪
「give 〜 the benefit of the doubt」の例文
A : Hey, what’s wrong?
B : My boyfriend won’t make time for me and I think he’s cheating on me. Should I give him the benefit of the doubt?
A : Don’t worry. He’s probably busy with work.
A : ねえ、どうしたの?
B : 彼氏が私のために時間を作ってくれなくて、浮気してると思うんだ。とりあえず今は彼の言ってること信じた方がいいかな?
A : 心配しないで。たぶん仕事で忙しいんだよ。
*cheat on 〜 = 〜を裏切って浮気する
A : She’s late again.
B : She said she got stuck in traffic.
A : And you believed her? She said the same thing the other day too.
B : Let’s give her the benefit of the doubt.
A : 彼女また遅刻だよ。
B : 渋滞に巻き込まれたんだってさ。
A : それで信じたの?彼女先日も同じこと言ってたよ。
B : とりあえずそうゆうことにしとこ。
*get stuck in traffic = 交通渋滞に巻き込まれて
*the other day = 先日
A : He hasn’t paid me back 1000 yen he owes me.
B : Maybe he simply forgot. You should ask him.
A : Yeah, I’ll give him the benefit of the doubt.
A : 彼、私に借りてる1000円まだ返してないんだよね。
B : きっと単に忘れてるんじゃないかな。聞いてみればいいよ。
A : うん、彼のこと信じとく。
*owe 〜(お金) = 〜に(お金)を借りている
まとめ
give 〜 the benefit of the doubt
(ギヴ・ザ・ベネフィッタ・ザ・ダウト)
= 〜をとりあえず信じる
「直訳:〜に疑いの恩恵を与える」
こうやってみると、「the benefit of the doubt」は与えたり、与えられたり、日常生活でよくあることですよね。
「いつも『give 〜 the benefit of the doubt』しちゃうな」って人もいると思います。
おそらく、周りの人をできるだけ信じたいという思いが強い、楽観的でやさしい人でしょう。
また、逆に「自分はあんまり『give 〜 the benefit of the doubt』はしないな」という慎重派な人なんかは、その分やさしさを逆手にとられて騙される可能性が低いという利点がありますよね。
日本は特に「建前」がある文化ですから、「本当のことは言えなかったけど、とりあえず話した通りで受け入れてもらったことはたくさんあるな」という経験がある人も多いはずです。
これはまさに「the benefit of the doubt」を与えられたってことですね^^