今回は割とシンプルな英語で構成されてるけど、意外な意味をもつイディオム「throw the book at 〜」を紹介します。
意味を知らないでこの表現を見かけたら、おそらく勘違いしてしまうのでぜひ覚えましょう!
後述しますが、僕はもろに勘違いしました(笑)
「throw the book at 〜」の意味と使い方
throw the book at 〜
(スロウ・ザ・ブック・アット)
= 〜をできる限り厳しく罰する
「直訳:〜にその本を投げつける」
「throw the book at 〜」は「〜を可能な限り厳しく罰する」を意味する、カジュアルな表現です。
大目に見ることなく、法律やルールが許す限りの、
- 最大級の罰を与える
- あれこれと当てはまる罰全てを与える
といったかんじ。
一番よく使われるのは「犯罪者」に対してですね。
犯した罪に関連するできる限りの刑罰を与えるときに使われる表現です。
したがって、裁判官によっては罰を軽くすることもありますが、もし「throw the book at」なのであれば、「情けなしで罰した」ということになります。
また、その他として、
- 親が子どもに対して
- 先生が生徒に対して
- 上司が社員に対して
なんかにも使えます。
子供や社員が何か悪い行いをしたとき、思いつく限りのことで厳しく叱ったり非難するといったところです。
会社であれば、解雇を含む可能性も高いでしょう。
「本を投げつける」が「厳しく罰する」になる理由
「throw the book at 〜」は「〜にその本を投げつける」が直訳。
「the book」を「その本」と訳していますが、ここでの「本」とは「法律の本」や「ルール、規則が書かれた本」のことを指します。
「罪人、悪いことをした人」に対して、
法やルールの本を丸ごと投げつける
→ 当てはまる可能な限りの罰を与える
といった比喩的な言い回しってことですね。
実は僕がこの表現を覚えたのは、とあるYouTubeの動画タイトルを文字通りにとらえてしまったことがきっかけでした。
『Judge Throws Book At Convict』といったかんじのタイトルだったでしょう。
これを目にしたとき僕は、
「え?裁判官が受刑者に本投げたの?」
「受刑者が悪いのは分かるけど、法廷でしょ?そんな厳粛な場で感情あらわにして暴れるような裁判官っているの?」
ってビックリしましたね^^;
正直気になったのでその動画を見てみると、結果、裁判官が受刑者に対して本を投げつけているシーンなんかはいっさい出てきませんでした。
「ん?もしかしてこれってイディオム??」
早速調べてみると、ちゃんと「throw the book at 〜」が出てきました(笑)
「throw the book at 〜」の例文
He should be punished severely. I hope they throw the book at him.
彼は厳しく罰せられるべき。情けなしで最大限に処罰されるといいな。
*punish(パニッシュ)= 〜を罰する
*severely(セヴィアリー)= 厳しく
The judge threw the book at the defendant and sentenced him to 2 years in jail.
裁判官は被告を厳しく罰して、懲役2年の判決を言い渡した。
*judge(ジャッジ)= 裁判官
*threw(スルー)= 「throw(〜を投げる)」の過去形
*defendant(ディフェンダント)= 被告
*sentence 〜 to …(センテンス)= 〜に…の判決を言い渡す
*jail(ジェイル)= 刑務所
She messed up badly at work and her boss threw the book at her.
彼女は職場でひどくしくじって、上司は厳しく彼女を処した。
*mess up(メス アップ)= しくじる
*badly = ひどく
まとめ
throw the book at 〜
(スロウ・ザ・ブック・アット)
= 〜をできる限り厳しく罰する
「直訳:〜にその本を投げつける」
それではまた!