今回は「used to」と「would」の使い分け方について解説します。
どちらも、
「今はそうでないけど過去は~だった」
ということを表しますが、使われ方に違いがあるのでその辺について学んでいきましょう♪
「used to」vs「would」
冒頭でふれましたが、「used to」と「would」はどちらも
「今はそうでないけど過去は~だった」
ということを表します。
つまり、「used to」や「would」を使うと
「過去のルーティーンとなっていた行動や習慣」
を表現できます。
それでは、これら2つの違いは何なのでしょうか?
以下が大まかな違いとなります。
「used to」
過去の行動習慣や状態
「would」
過去の繰り返された(断続的な)行動習慣
それでは詳しく見ていきましょう!
「used to」
「used to」は
過去の行動習慣や状態
を表すときに使われます。
「used to」のあとは必ず動詞の原形がくることに注意しましょう。
主語=S、動詞の原形=Vとすると「used to」は以下のように使うことができます。
S + used to + V
- S は以前は V したものだった(行動習慣)
- S 以前は V だった(状態)
「used to」の発音は「ユーストゥ」のようになります。
「used」は「d」で終わっていますが、この「d」は「t」のように発音されます。
そして、次の単語「to」も「t」で始まっています。
そのため、早くスムーズに読んだ場合は「ユースト トゥ」ではなく、前後の「t」がひとつにつながって発音されるので「ユーストゥ」となります。
それでは例文です。
I used to study a lot.
私は以前はたくさん勉強をしたものでした(行動習慣)
I used to have short hair.
私は以前は短い髪を持っていました(状態)
「used to」の否定文・疑問文
「used to」は否定文や疑問文にすると「d」は脱落し、「use to」となります。
〈否定文〉
S + didn’t use to + V
- S は以前は V しませんでした(行動習慣)
- S は以前は V でありませんでした(状態)
〈疑問文〉
Did + S + use to + V
- S は以前は V をしましたか?(行動習慣)
- S は以前は V でしたか?(状態)
ここで注意したいのは、発音は「used to」のときと同じ「ユーストゥ」になるということです。
肯定文の形では「used to」にみられる2つの「t」の音は1つになって発音されると説明しました。
「use to」の場合は、もともと「t」は1つだけなので、結果として同じ発音になるというわけです。
それでは例を見てみましょう。
〈行動習慣〉
1)
She didn’t use to read novels.
彼女は以前は小説を読みませんでした。
2)
Did she use to read novels?
彼女は以前は小説を読みましたか?
*「novel」 小説
〈状態〉
1)
I didn’t use to like broccoli as a kid.
私は子どものころブロッコリーが好きでありませんでした。
2)
Did you use to like broccoli as a kid?
あなたは子どものころブロッコリーが好きでしたか?
*「as a kid」 子どものころ
「used to」の補足
先ほど「used to」は、否定文や疑問文では「use to」になると説明しました。
ただ実は、人によってはネイティブでも「d」を脱落させないでそのまま「used to」という形で使用することがあります。
I didn’t use to swim.
Did you use to swim?
* 「swim」 泳ぐ
ではなく…
I didn’t used to swim.
Did you used to swim?
といった感じですね!
文法的には間違いなのですが、英語学習者やネイティブ問わず、けっこう当たり前のように広まってしまっている間違いなだけに、みなさんもこの先見かけることがあるかもしれません。
なので、「didn’t used to」や「Did you used to」といった形を見かけたときは、あくまでも正しいのは「didn’t use to」「Did you use to」の方なので「あれ?どっちが正解なんだろ」と、こんがらがらないようにしてくださいね♪
あるあるな間違いすぎて、逆に間違いが間違いでなくなっているような感じもありますが、とりあえずそういうもんなんだと覚えておいてください^^
ちなみに、そもそも
「didn’t use(d) to」はあまり使わないよ!
どっちかっていうと「never use(d) to」って言うよ!
というネイティブの声もあります。
実際、僕もこれまで英語を勉強してきて、「didn’t use(d)」という形は正直あまり聞いたことがありません。
ただ、もちろん「didn’t use to」はちゃんと文法的にも合っていて存在しているので、あまり気にすることはないでしょう。
豆知識としてとらえておきましょう♪
「would」
「would」は
過去の繰り返された(断続的な)行動習慣
を表すときに使われます。
「used to」と違って過去の状態を表すことに対しては「would」は使えません。
「would」のあとには動詞の原形(V)がきます。
これは「used to」の場合と一緒ですね♪
S + would + V
- S は以前は V したものだった
(断続的に繰り返された行動習慣)
それでは例文です。
今回は、より分かりやすくするために「used to」の文もまじえて見ていきたいと思います!
1)
I used to live in Tokyo.
私は以前東京に住んでいました。
2)
I would go to Harajuku every weekend.
私は以前は毎週末、原宿に行っていました。
1)の「used to」を使った文は、「住んでいた」というしばらく続いていた状態を表しています。
対して、2)の「would」を使った文では、過去に何度も繰り返された行動を表しています。
それでは問題です!
以下の文の( )には「used to」と「would」どちらが当てはまるでしょうか?
I( )know a lot of songs.
私は以前はたくさんの歌を知っていました。
正解は…
「used to」
です!
I used to know a lot of songs.
私は以前はたくさんの歌を知っていました。
× I would know a lot of songs.
「たくさんの歌を知っていた」というのは、何度も繰り返された行動ではないので「would」は適せず、この場合は、過去の状態を表せる「used to」が正解となります♪
それでは、もう一つ問題です!
「used to」と「would」どちらが( )に当てはまるでしょうか?
I( )go to school by bus.
私は以前バスで学校に行っていました。
正解は…
「used to」「would」どちらもOK
です!
I used to go to school by bus.
I would go to school by bus.
私は以前バスで学校に行っていました。
「バスで学校に行っていた」というのは行動習慣であって、さらに繰り返しおこなわれたことなので、この場合は「used」だけでなく「would」も正解となります♪
「would」の補足
「would」は、たいてい多くの場合「いつ」というのが示される傾向があります。
I would go to Harajuku every weekend.
私は以前は毎週末、原宿に行っていました。
この文では、「every weekend」によって「いつ」が示されています。
When he was in school, he would play baseball everyday.
彼は学校にいたとき、毎日野球をしていました。
こちらでは「When he was in school」や「everyday」といった部分で「いつ」が示されていますね♪
まとめ
今回は、「used to」と「would」の違いと使い分け方について解説しました。
「used to」
過去の行動習慣や状態
「would」
過去の繰り返された(断続的な)行動習慣
それではまた別の記事で会いましょう~